財布市場:お手入れ方法

お手入れ方法

コードバンについて
生成りヌメ革について
ポニー革について
お手入れの基礎
水濡れはすぐに落とす
汚れはすぐに落とす
キズをつけない
急激に変形させない


コードバンについて
   コードバンは主にスペイン産またはフランス産の比較的大きな馬から採れます。
   この馬はかつて、農耕用・食用として飼育されていましたが、現在では食用として
   のみ、ごく少数生産されているだけです。
   馬一頭から採れるコードバンはごくわずかです。
   それは尻の革のごく一部でしかないからです。
   馬の尻の艶やかな表皮の下にコードバン層があります。
   革の裏側を丁寧に削ってゆくと、厚さ2mm足らずのコードバン層がやっと現われ
   てきます。
   これが、革の宝石と言われる由縁です。
   つまり、硬い表皮に守られてさらにキメが細かく、丈夫なコードバン層が、革の中
   に眠っているのです。
   なぜ、馬の革の中にコードバンがあるのかは不明ですが、それが天敵から身を守る
   ための進化だとしたら、比較的遅い馬に発達したと言うこともうなずけます。
   
   <お手入れ方法>
   磨くには、古い男物の下着の縫い目をはずしたものを使います。
   化学繊維のものは使わないでください。
   ロウびき革と同じように、軽く気長に磨くのがコツです。
   通常ご使用いただくには、これで十分です。
   
   濡れた場合は、すぐに水分をとり、陰干しします。
   表面を傷つけないように軽く磨いていただければツヤが戻ります。
   
   カードポケットに厚手のカードを入れる場合は、紙を名刺サイズに折って重ねて差
   し込み、2・3日置いて慣らしてください。
   革に無理なく厚みに対応できます。


生成りヌメ革について
   この革は鮮度が高く、湯上りの指先みたいにフヤフヤとシワの寄ったような物もあ
   ります。
   これは陽に当てて表面が乾燥すれば消えてしまいます。
   天気の良い日は半日ばかり陽に当ててください。
   1週間くらいでうっすらキツネ色に色が変わってきます。
   すぐにお使いいただき、使いながら焼いていただいても構いませんが、陽に当てる
   と色が変わるだけでなく、表面強度も増してきますので、それからお使いいただい
   た方が安全です。
   2週間も陽に当てればページのサンプルにあるようなキャメル色になります。
   雨などの水濡れ、猫やカラスにもご注意ください。
   
   後はお使いいただいているうちに自然と色が変わってきます。
   ときどき、柔らかな布で拭いてあげてください。
   少々汚れたり傷が付いたりしても、あまり神経質にならずに長くお使いになるつも
   りでいていただければと思います。
   
   <お手入れ方法>
   汚れは擦らず、タオルを巻いた掃除機で吸い取ります。
   擦ると「とげ」の様に革面に刺さってしまう場合があります。
   さらに、落ち難い汚れには、消しゴムが有効です。
   革用オイルやクリームや汚れ落としの薬品は使わないでください。
   もし、お使いになるときは、同封のサンプル革でお試しの上、ご使用ください。
   生きている人の手の「脂」は鮮度の高い上質のお手入れ剤なのです。
   また、革の呼吸を妨げることもありません。


ポニー革について
   馬という動物は走るために何万年もの間、進化を続けてきました。
   筋肉や骨格だけでなく、皮膚も軽く、柔らかくなったのです。
   この商品はその馬の中でも飼育のしやすいポニー(小型の馬)の革を使用しています。
   通常、革は染色の後、色落ちなどを防ぐために仕上げ加工を行ないます。
   また、最近では、キズやシワを隠すためにプレス加工をおこなったりもしています。
   この革は、素上げという特殊な加工で仕上げ、一言で言えば革が生きています。
   愛情をもって接していただけば革がより深い色になり、ツヤも増します。
   
   <お手入れ方法>

   お手入れ用のクリームなどは必要ありません。
   市販の革クリームは表面加工の補強を目的としたものが多く、革そのものに有効な
   物はあまりありません。
   お客様ご自身の自然な手の「脂」がもっとも鮮度の高い、上質のお手入れ剤です。
   手の脂を落とさずに汚れだけを簡単に荒い洗い、両手をこすり合わせ、手のひらが
   温かくなったら撫でていただく、お手入れはこれだけです。
   この革は水分も吸収しますので、水濡れにはご注意ください。
   
   当店のお届けする商品は、革の鮮度が高いため透明なPP(ポリプロピレン)袋には
   入れられません。
   内側が白濁してしまうだけでなく、革の呼吸も妨げてしまうからです。
   そのため、空気が通る不織布の袋を使用しております。


お手入れの基礎
   全項でも記述した通り、本革は高い通気性と保水性も有しています。
   市販されているお手入れ剤などを使わなくても、基本さえ守れば、革が生きている
   かのようにその姿を保ちます。
   もちろん、色や硬さは、使っていくうちに馴染んでいくことによって、風合いを増
   し、いずれ手放せない「自分だけの財布」になるのです。
   
   では、革のお手入れの基本とは何でしょう。
   
   ・ 水濡れは、すぐにおとす。
   ・ 汚れは、すぐに落とす。
   ・ キズをつけない。
   ・ 急激に変形させない。
   
   たったこれだけです。


水濡れはすぐに落とす
   濡れたら、出来るだけ5分以内に水分をふき取って下さい。
   革製品にとって水分は大敵です。
   革だけでなく、内側に使われている芯にも影響し、型崩・カビの発生の原因になり
   ます。
   濡れた後は、よくふき取り、陰干しして乾燥してあげて下さい。
   
   ふき取る場合の注意事項は、使う布です。
   化学繊維の布は、革の表面に見えないキズを作ってしまうため、使用しないでくだ
   さい。
   例えば、身近にあるもので有効だと思われるのは、男性用の下着です。
   この場合は、縫い目を外しておくことが大切です。
   要するに、繊維の細かいもので拭くことが望ましいのです。
   本革と合皮の違いと同様に、人工の繊維よりも、天然の繊維の方が圧倒的に細かい
   ので、必ず天然繊維を使用してください。
   
   拭くときに、力を入れすぎるのも禁物です。
   濡れた革は、絞るようにして強く拭いてしまいがちですが、必ずやさしく気長に拭
   いてください。
   
   濡れた場合でなくても、日ごろのお手入れには、上記の方法従い、天然繊維の布で、
   気長にやさしく拭くということを忘れないようにしてください。
   
   陰干しする際は、財布を拭いた布を敷き、布と一緒に財布が乾いていくようにする
   と良いでしょう。
   布が濡れすぎている場合は逆効果になりますので、ドライヤーである程度乾かすか、
   新しい布を使用してください。
   ※)ドライヤーの熱は、革には絶対に当てないよう注意してください。
   干すときに、絨毯やフローリングに直接置いてしまうと、色が移ってしまう危険が
   ありますので、ご注意ください。
   
   陰干しする時間ですが、1晩を目安にしてください。
   とはいっても、1晩経って乾かない場合は、さらに干すしかないのですが、この1
   晩という目安は、拭くときの参考にしてもらえればよいと思います。
   つまり、1晩で乾く程度にまで布で、拭いておいて、陰干しするということです。
   
   さて、急な雨などで、「水濡れ」というよりは、「ビショ濡れ」になってしまった場
   合は、どうすれば良いでしょう。
   再起不能な場合も少なからずありますが、一縷の望みをかけて、対処してみましょ
   う。
   まず、先ほどと同じように、天然繊維の布で拭きます。
   あせる気持ちを抑えて、やさしく何度も拭いてください。
   通常、「ビショ濡れ」状態になってしまうと、5分や10分では水気がとれません。
   
   革にもよりますが、長時間水に濡らしておくと、表面がデコボコになる場合があり
   ます。
   そうなってしまった場合は、アイロンを中から低くらいの設定にし、キズが付かな
   いように布を挟んで熱を加えてください。
   出っ張りをひとつずつへこませていきます。
   なかなかへこまない場合は温度を上げることになりますが、あせらずに、少しずつ
   温度を調整してください。
   この方法で、合格といえる程度に回復する確率は、50%くらいのイメージでしょう
   か。
   水気とデコボコが処理できたら、陰干しします。
   
   当然のことですが、水濡れに会わないようにするのが一番です。
   急な雨の時などは、携帯電話よりも財布を先に心配してあげてください。


汚れはすぐに落とす
   汚れた場合は、急いで擦るのは避けてください。
   いくら天然の細かい繊維で拭いても、「汚れ」が革にキズをつけてしまうことがあ
   るからです。
   また、本革は繊維が細かいので、汚れが刺さってしまった場合には、かなり落ちに
   くくなってしまうことがあるのです。
   
   汚れを発見したら、振ってみるか、息を吹きかけて飛ばしてみてください。
   普通、何気なく擦ってしまう汚れも、この程度の風で簡単に取れることは、意外に
   多いものです。
   拭いたせいで、落ちにくくなるなどということも、日常的に、よくやってしまって
   いることなのです。
   
   それでも落ちない場合は、掃除機を使います。
   タオルなどを吸気口に巻いて、汚れを吸い取ります。
   直接革に吸気口を付けたり、薄すぎる布を使ったりすると、「カポッ」と掃除機が
   革を吸ってしまいます。
   これでは、汚れに風圧はかからず、革に無理な力を加えるだけなので、最悪です。
   掃除機の強さは、「弱」から初めて、少しずつ強い設定で試してみてください。
   
   掃除機でも落ちない場合は、消しゴムを使いましょう。
   消しゴムは、とても細かい粒子で出来ています。
   そのため、革と汚れの間に入り込むことによって、汚れを落としてくれるのです。
   汚れを上から押さえつけないように気をつけて、やさしくゆっくりと擦ってくださ
   い。
   経験上、やわらかいタイプの消しゴムがお勧めです。
   間違っても、「砂消し」や、フィギュアの消しゴム(アレは消しゴムではありませ
   ん)を使用しないでください。


キズをつけない
   キズがついてしまってからでは、修復のしようがありません。
   人工的に何らかの対処が出来たとしても、その部分は既に本革ではありませんので、
   気休めです。
   キズが付いてしまうケースで多いのは、鞄やポケットに、他のものと一緒に財布を
   入れてしまうことです。
   鍵やライターなどは論外ですが、他の革製品(パスケースなど)を入れておくのも望
   ましくありません。
   ただし、あまりこれを気にしすぎるとキリがありません。
   「持ち歩かない」という結論に達してしまいます。
   「修復できない」ということを念頭に、十分注意してください。


急激に変形させない
   これも、再起不能になる可能性のあることなので、十分に注意してください。
   ジーパンのポケットや、外の物と一緒に収納するのは、危険です。
   
   また、主に新品の時ですが、いきなり厚手のカードを入れたり、小銭を大量に入れ
   たりすると、カードポケットや小銭入れがガバガバになってしまうことがあり、こ
   れはどうにも元には戻りません。
   基本的に、小銭入れに大量の小銭を入れることは、小銭入れ以外の部分にも影響が
   出ますので、控えてください。
   カードポケットについては、厚手のカードを入れるなとは言えません。
   この場合は、紙を名刺サイズに折って重ね、カードポケットに入れます。
   その状態で2・3日置いておくと、自然に革が馴染んでくるので、その後に厚手の
   カードを入れるようにします。
   本革の財布は、大切にすれば何年・何十年と使えるものなので、最初の2・3日は
   あせらずに、準備期間を設けてください。

 

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最終更新日時:2010年03月15日(月) 9時21分